後片付け

連日部屋の整理に追われていて何か発見する度にこの1年の思い出に浸る感傷的な毎日で、今日は昼に金曜のサヨナラパーティに来れない友達と飯を食って別れ、夕方部屋に引いていた電話を解約に行った。
電話屋でため息混じりに、この番号解約したいんだけどと言うと、白髪のおやじの店員が「帰るのかい?残念だな。」と言い始めて僕はそこでしばらく話し込む。「またドイツにくるんだろう?」とおやじは言って僕は「そうなることを祈ってるよ。」と答え、握手して別れた。おやじは最後に「Alles gute!」と言ってくれた。
帰りの電車の中で僕は言葉もろくにできずに電話を引くのに苦労した頃のことを思い出して、少しずついろいろなものを手放していかなければならない現実に泣きそうになった。