2002-10-01から1ヶ月間の記事一覧

仮設感

「仮設感」という話をしていた。何のことかというと「とりあえず」このページとかBBSみたいになっている僕の周辺環境のことである。321くんがこのルーズな仮設感の中に自由さがあってよいと慰みをくれたその返事である。 そもそもとりあえずHTMLを殆ど理解す…

定年ゴジラ/重松清

思わずひいてしまうようなタイトルだが、東京郊外のニュータウン(以下NT)を若いときに購入し、定年を迎えたが特にこれといって趣味もない仕事一筋のモ ダン世代4人の老後生活と、バブルがはじけて大して発展しなかった我が町の様子を巧みに描いた作品である…

裏返される都市

アメリカの連続狙撃犯の容疑者らしき2人組みがようやく捕まり、住民はこの2人がちゃんと真犯人であってく れることを祈るばかりだろう。思うにNYのテロとこの事件はそれまで信頼されていた建築や都市に対する価値観を一瞬にしてひっくり返してしまったんじゃ…

制服欲

男はなぜみんなそろって制服が好きなのかという話に彼女となった。性欲というものは動物としての人間の本能 的な部分であるから、まずこの世の中で一番絶対的な存在なわけだけど、この社会は気づかぬうちにその絶対的な存在に随分アフォードされて成立してい…

伊東豊雄、隈研吾、本木雅弘、山本理顕ほか

僕のうちは江戸川区だが荒川を都心寄りに渡ってしまっているのでもはや殆ど江東区と言ってよい。江東区では 現在、異常な速度で集合住宅建設が進み、おかげで小学校が足りなくなって建設が見送られるようなケースも発生している。日曜になるとうちみたいなし…

WPC EXPO2002 @国際展示場

アジア最大のデジタル総合展WPC EXPO2002に行って来た。入るともうそこらじゅうコンパニオンの おねえちゃんだらけ。あーあ男同士で来るんだった。IT機器よりも真っ先に目に飛び込んできたのはギリギリのミニスカのおねえさんと群がる大量のカメラ小 僧。参…

THE DATSUNS 

THE MUSIC以来の久々に視聴器の前で胸躍る体験だった。THE DATSUNSというバンドでどこの国のバンドかも知らないが、UKでそこそこ売れている連中らしい。例によってロックンロールルネサンス時 代のバンドである。喜ばしいことにまだまだ飽和していないようだ…

掃除と革命

うちの研究室が一番団結しているときって掃除をしている時だ。普段は学年単位で動くことが多いので、M2が 実施設計をしているのを、僕らは内部空間と外部空間を同時に思考できない半年を送りながら恨めしそうに見ている。掃除というのはTY氏が貧乏性で展示会…

舞姫通信 / 重松清

重松清という人はいつも、誰しもの中に潜在的にある願望や衝動をその小説の中で露呈させていく。例えばそれは殺したい衝動だったり、子供や妻とやり直した い願望だったり、誰かをいじめたい衝動だったりする。この話でのそれは「自殺願望」だ。根拠の無い自…

ノンマルケ

生カルテットを見逃したと思ったら久々にTY氏の建築談義を聞けてよかった。TY氏の着眼点というのは2つ あるそうで、ひとつは廃墟を見るようにモノを見ること。それはつまり今そこにあるものをもう既に過去のものとして、つまり廃墟であるかのように見ること …

弱腰美学

24年といえばちょうど僕の生まれてから今までに流れた時間とおんなじになるけど、その時間を空白と捉えて しまうと僕なんかは消えてなくなってしまう。今の段階で僕が思うのは、とりあえず5人帰ってきたことでなんか少し穏やかなムードになったのでそれを歓…

一枚岩

プロ野球のシーズンが終わり、今年も多くの選手がユニフォームを脱いだ。彼らの中にはその後も野球界やTV業界に残ることができるものもいるが、多くはそこから全く新しい第2の人生を歩むことになるのだろう。 この前krvと話していたことだけど僕らは共通認識…

Dolls/北野武

「Dolls」を見た。自分の出世のために婚約者を捨てた主人公とそれが原因で自殺未遂を起こし人形のよう になってしまったその元婚約者の旅を軸に、同様に生(life)に強度を見出せなくなってしまった2人の人間のショートストーリーを絡めて描いた作品であ る。主軸…

同窓会

よく分からないままに小学校から私立に入れられて電車通学を続け、高校を出るまで一貫校だった僕らには、24年の人生のちょうど半分を共に過ごしてきた友 達がいる。いるんだけど、高校を卒業する頃にはうんざりするほど長すぎる付き合いに人間関係の大事さと…

Lundry/森淳一

人を信じる人の幸せな時間が描かれている。そういうのってベタだけど、すごく気持ちのいい空気がある。そういう本だ。人に優しくしてもらえないんだねな人 にはオススメです。ちょうど今ビデオとかDVDにもなっているタイミングだと思うので、疲れたらみてく…

連戦連分け

朝からドイツ語の勉強に励んでいる所に朗報!? 先日塚本研究室が挑んだ一人っ子の為の住宅ユニットのコンペでなんとSilver Prize!! 僕ら的には結構自信があったのでまあもうちょい上に行っても良かったかななんて思ったりもしたけど、それでも今回といい前回…

四十回のまばたき/重松清

彼の作品にしては珍しく普通の家族が登場しない長編小説。事故で妻を失った売れない翻訳者の主人公が、妻の唯一の肉親にして「冬眠」という奇病を持ちなが ら妊婦である妹と、彼が翻訳を手がけたアメリカ人小説家の出会いによってその心を解き放たれていくみ…

スティル・ライフ/池澤夏樹

87年の芥川賞作品。気に入ったのでいくつか抜粋。 「地球の表面の形っていうのは全部何かが降ってきて、それが積もってできたんじゃないかって気がした。(中略)山になっているところには山の原素が降り積 もり、熱帯雨林にはみずみずしい緑色の、たぶん葉…

コラム もうひとつのライトネス-ローファイをめぐって/塚本由晴+川俣正

2001年3月だからちょっと古い対談ですがあしからず。この中で塚本は肩肘を張らない自由気ままなデザインをローファイと呼んでいて、そこに建築のライ ト感を求めているが、これは例えば藤本壮介の言う「弱い建築」と隈研吾の言う「負ける建築」のちょうど中…

コミュニケーション・メディアから建築を考える@建築会館

ここで阿部仁史さんがやってたり言ってたりしたことは僕もここ半年くらい考えていて、それはつまり建築家の職能の拡大というか範囲の拡張みたいなことな んだけど、例えば僕は「外国人と暮らす街」というコンペのときに大久保の町にキッチンを仕掛けるという…

デザインを考える。

朝天気が悪いのをいいことに2度寝を決め込む。 このままサボろうかと思っていたら雨が上がった。 坂本先生が如何に授業を放棄したいかを長々と語るので少々うんざりしていたが、建築のデザインを考えるチャンスは実にありがたい。久々に自分の立ち位置を確認…

見張り塔から、ずっと/重松清

例によって若い家族をテーマにした短編集だがこれはもはやホラーにすらなっている。嫁と姑とか団地内のイジメとか失ってしまった子供とか、一見大した事ない日常が「逃れられない」という要素をもってまるで安部公房の砂の女のようにつきまとう。それってす…

ダンス会社員

会社の先輩でダンススクールに通う人がいて、そのダンススクールの発表会が池袋の芸術劇場であると彼女が言 うから、僕は芸術劇場の中に入れるチャンスでもあるなと思って一緒に行くことにした。会社勤めの人が行くダンススクールなんて言うと、一聴して社交…

日記のはじまり

今日から321くんを見習って日記形式でいろいろ書いてみようってことにした。とりあえずBBS使って。なーので見ても書き込んだりしないでください。