2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

小林賢太郎公演@KAAT横浜

KAAT初潜入。上に上がっていく動線がデザインされた劇場の体験は楽しい。 小林賢太郎はパントマイムや音や文字や図形の並べかえを駆使して、具体的な画を示さずに、観客の頭の中に画をつくっていく。しかし頭の中の画は曖昧なので 簡単に意味が変わる。その…

魔法少女まどか☆マギカ / 新房昭之

魔法少女まどか☆マギカ 1 【完全生産限定版】 [Blu-ray]出版社/メーカー: アニプレックス発売日: 2011/04/27メディア: Blu-ray購入: 49人 クリック: 2,703回この商品を含むブログ (348件) を見るアニヲタを自称しておきながら実は一話見て切っていてさらにそ…

五十嵐淳展 状態の構築@ギャラリー間

特に初期の作品を見ていて、今の谷尻さんに通じる素直さを感じる。建築のアカデミズムが僕らをがんじがらめにしているのではないかと一瞬考えてしまった。 模型が大きくて木でしっかりつくられてて気合を感じる展覧会。中まで覗き込めなかったので、小さなカ…

建築と祝祭性について

準備が着々と進むチェルシーフラワーショーが開催される場所は、元々チェルシーロイヤルホスピタルという病院の大きな庭園。ヨーロッパの人の仮設イベントに対するエネルギーの注ぎ方はいつ見てもすごい。たかだか一週間弱展示される200平米の庭のために、お…

風のパビリオン/隈研吾建築都市設計事務所

ロンドンを訪れていたのはチェルシーフラワーショーの庭園のひとつにこの小さなパビリオンを建設するため。 すむしこという細く割いた竹をパネル化し、その中央に屋根を支える鉄のロッドが入っているのだけど、ロッドとパネルの間にボールベアリングが入って…

BRITISH MUSEUM / Foster and Partners

ブリティッシュミュージアムがやばかった。曇りだったので一様に白くて、より内側っぽい外側のようなやっぱり内側の空間体験。ロンドンがすごいのは美術館がほとんどタダなところ。そして寄付を募る箱が置いてある。ああ社会として圧倒的に負けてる と思う。…

ロンドン1

10年ぶりのTATEモダン。ファサード右隅にRELEASE AI WEI WEIの文字。http://t.co/EFnXYTN10年前はじっくり見る時間がなかったのでほとんど初体験。下りてから上らせるアプローチが秀逸。 初見だがdiane arbus という写真家の個展を見る。どこか直視できない…

運河に住む

今日見たロンドンの中ですごい面白かったのがPaddington近くの運河。たくさんのボートが留まっていて、それが全部住宅になっている。運河の周辺を見渡すと素敵なレストランがあったりかなり落ち着いたいい雰囲気のエリアで、スラムの一種なのだろうけど後ろ…

観光地と多様性について

ロンドン。まともに街にでた。人々を見ていて多様性が前提になっているのを強く感じる。地下鉄に乗ればアフリカ系欧米系アジア系中東系がものすごい比率で入り乱れてる。一目見てこれだけいろいろな人種が共存しているというのは国や都市によって程度差こそ…

窓枠

出張のため久方ぶりのヨーロッパ。空港からロンドン市内に向かうタクシーの中でまず気になったのが窓の枠。 枠に対する日本と欧米の意識の違いはかなり大きい。枠だけ見ても欧米はそもそもインテリアとエクステリアが完全に分断されているのが分かる。街から…

「抱きたいカンケイ」/ アイヴァン・ライトマン

抱きたいカンケイ スペシャル・エディション [DVD]出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2011/09/23メディア: DVD クリック: 23回この商品を含むブログ (30件) を見るセックスフレンドから始まる恋愛模様を描く。ひどい邦題だと思った。体の関係から始まる恋愛…

ブラックスワン/ダーレン・アロノフスキー

ブラック・スワン [DVD]出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン発売日: 2011/12/16メディア: DVD購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (38件) を見る面白かった。物語はびっくりするくらい凡庸。だけど演出によ…

形骸化について

形骸化とは、スタイルだけ残ってそもそもの意図が見出せなくなった状態。短いパンツを履く、そもそもの意図はなんだったか。セクシーだからか、暑いからか、動きやすいからか。黒ストッキングとヒールがそれらを否定し、形骸化が起こっている。 たとえば空港…

けんちくか

都市計画に対して平仮名の「まちづくり」ってのがあったけど、建築家に対して、「けんちくか」ってのが必要な時代になったと思う。 行政主導の都市計画は死んだけど、民間主導のまちづくりに今、火を灯さない手はない。 「けんちくか」は大文字の「建築家」…

アニメと経済について

美容院でCUTのアニメ特集を読む。「あの花」の監督長井達雪、「まどマギ」の新房昭之、「あの花」と「花咲くいろは」の脚本家岡田麿里のインタビューなど豪華。今とこれからを代表するアニメーターたち。 面白かったのはアニメの世界は狭すぎて見た感想がダ…

プリンセストヨトミ/万城目学

そこまで面白い話じゃないんだけど、何か漠然と共有しているものを受け継いでいこうというスタンスにはとても共感する。プリンセス・トヨトミ作者: 万城目学出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/02/26メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 229回この商品…

尾道―鞆の浦―福山

旅のお供だったしまなみ海道のガイドブックには尾道のことが書いていなかったので、ホテルの人に尾道の魅力ってなんですか?と問うとあまりぴしゃっとした答えがない。お寺がたくさんあるとか、NHKのドラマの舞台になったとか。 僕の中にあった漠然とした尾…

ところミュージアム大三島 / 山本英明+DEN住宅研究所

伊東豊雄ミュージアムのすぐ横に立つ。斜面に沿って階段状に半屋外的な大空間があって、そこに木の架構とファブリックでアーチ状のドームがかけられたシンプルな構成。とてもいい。そのあっけらかんとした感じとか、ローファイな感じが島にとても合っている…

亀老山展望台/隈研吾

大学生のときに一番影響を受けた建築のひとつが実はこの山の上にある亀老山展望台だった。この旅のハイライト。感慨深い。 もう15年以上たつからか、かなり傷んではいたけど谷底のような空間体験から大階段を上がって視界が開ける楽しさ。さらに木とスチール…

大島―伯方島―大三島―因島―向島―尾道

早起きして朝食の前に亀老山ヒルクライム。300mの標高を5km弱で登る。結構勾配きつい。参考↓ http://www.youtube.com/watch?v=qBF00IN-X64#t=3m07s 宿で朝食を食べ島をひとつずつ巡っていく。本州四国連絡橋の自転車レーンは島ごとに下りないといけないシス…

伊丹十三記念館/中村好文

緑の芝と焼き杉の黒い外装のコントラストが綺麗。中央に中庭を配した四角いドーナツ状のシンプルな計画。中村さんらしい浮かれたところのない、パリッとしたとてもいい建築。文化人という言葉がよく似合う多才な伊丹さんの展示も楽しい。

坂の上の雲ミュージアム/安藤忠雄

松山城のふもと、少し高台に建つ。司馬遼太郎の坂の上の雲をフィーチャーした美術館。安藤さんらしくないガラスカーテンウォールだが、周辺の緑をよくとりこんで、とても気持ちいい。三角形平面に潟博物館のような螺旋状の動線が収まっている。ぐるぐると登…

松山―今治―大島

夜行バスで松山駅に降り立つ。バスに自転車を載せるのは2回目だが、今回は結構苦戦した。最終的には自転車の部品だと押し切って載せてもらった。 レトロな雰囲気の路面電車と併走しながら道後温泉へ向かう。 屋根の折り重なった湯屋のシステムがなかなか面…

アーティストファイル2011@国立新美術館

今を切り出す若いアーティストが集まる展覧会。去年より恒例行事になりつつある。今年はTara DONOVANにどうしても目がいく。吉岡徳仁の手法とも似ているが、ありふれた人工物のレイアウトを駆使して自然物のような造形をつくりだす。その方法があまりに建築…

シュルレアリスム展@国立新美術館

初見だったアンドレマッソンが特に印象に残る。 ヴィクトル・ブローネルの動物に見立てられた机の脚がとてもキュート。 古い時代の美術作品を見るときはいつもその当時の社会背景に思いを寄せる。社会の中で芸術がどういう立ち位置だったか、表現方法の歴史…