夢の住人

今年から千葉マリンに出来た内野席の一番高い所は、かなりしっかりしたレストランになっていて、独りで来てしまった僕は独りでも座ってゲームを楽しめる席を探した。見下ろすとグランドは殆ど真上から見えるような感じでゲームは7回の裏2-2の同点でロッテが1アウト2塁3塁のチャンスだった。ラッキーなことにグラウンドに一番近い席の一人席がちょうど空いていて僕はそこに座った。注文を頼もうとすると店員さんはやっぱり球場の売り子で、いつも何か重い物を運んでいるかのようにしている。バッターは大きな打球音と共にフェンスすれすれのレフトフライを打ったが、3塁ランナーはタッチアップをしようとしなかった。ボールが中継されてホームに帰ってくるとランナーは今度はふらふらと飛び出して三本間に挟まれるカタチとなった。おいおい何してんだよと僕だけが声を上げて、周りは静かに食事を続けていた。ランナーは追っ手とボールをかいくぐって見事ホームへ滑り込んだ。タイミングは勿論セーフなのに審判はあたりまえのようにアウトをコールした。起きて新聞を広げてみるとロッテが3-2で勝っていた。
きのうはそんなゆめでした。