23になるまで僕には地元というものがなかった。
幼稚園から東京に電車で片道1時間半もかけて通うような生活だった。
人生の時間の少なくとも5パーセントくらいは電車の中に生きていたように思う。
大学を出てそれなりに生きていくのに十分な学歴も能力も手にしたと思ったけど
人として根本的に何かが足りないところがあると思った僕は大学院に上がらずに
地元で接客業のバイトとかを始めた。
1年も一緒に働かなかったその仲間たちは、そのまま今も草野球仲間として
僕のまわりに自分史上はじめての地元仲間として居座り
先週、そのつながりから数人の女の子と出会って
その中の一人と恋に落ちた。
そのコは家の前の荒川の対岸に住んでいた。
僕はそれと平行して喧嘩真っ最中の地元仲間の修復作業に追われながら
昨日問題の両方を無事に解決して
夜遅くに冷戦の終了した仲間たちと集まって、もうひとつの方の報告を。
ちょっと寂しそうな仲間たちにからかわれる時間。
朝から久しぶりにノロけたい気分。