20世紀少年/浦沢直樹

20世紀少年―本格科学冒険漫画 (20) (ビッグコミックス)
20世紀少年が面白いところは、現代は決して終着点ではないというのを僕らが育った時代の上に積み重ねて書いているところで、いや実際70年の万博に僕が生まれていないとかそういうことではなくて、つまり僕らは近代以降の整った社会を生まれ生きて、歴史の教科書の最後に僕らの時代が完成作品のようにして語られるのを目の当たりにして、とは言え6月に雨季がかならず訪れるように恋人たちの間に倦怠期が必ずくるように、歴史だって混乱と秩序を繰り返してきたわけだし、そういうようにして安定した現代が簡単にしかも嘘みたいなことをきっかけにそれが壊れてしまう簡単に二文字くらいにして言ってみればつまりダダ。