トニー滝谷/市川準

トニー滝谷 プレミアム・エディション [DVD]
誰かと見に行く約束をしていて結局行けなかったのを今になって見る機会を得たけど、今となっては誰と見に行きたかったのかも分からなくて、少なくとも一人で見に行かなくて良かったような映画だ。
原作で書かれている孤独感の後につづくいくつかのシーンがこの原作を映画化するかすかな意味につながっていたように思う。
うちのボスは45歳で独身でよく一人でパスタをゆでているらしい。僕はどうしても村上春樹の小説を連想してしまって、彼の部屋に並んでいるCDの趣味の曖昧さに人々が通り過ぎていった軌跡を想像してしまったりする。