ミルク/ガス・ ヴァン・サント

crz_joe2009-05-24

いい映画だとあらかじめ分かっていると
僕らの脳はそこにある奥行きにこそ反応するものだから
得てしてそれほど印象に残らないものなのだけど
それでもなおこの映画が良かったと思えたのは
自由の象徴として記号的にインプットされていたアメリカでも
ゲイに対しての差別がこれだけあったということに対する衝撃が
すごく大きかったことがそこに奥行きを作り出したからに他ならない。


改めて思うのは僕らがこうして立っている世界は
先人たちの努力によって勝ち取られた非常に危ういものであって
そうした先人たちに対する感謝とは
今この世界に満足することなく
もっとよくできるだろうがと足掻き続けることなんだと。



ハーヴィー・ミルクのスピーチを聞いていて
つくづくシンプルで力強くでもちゃんとアジテイトできる英語のフレーズに
うっとりする。