かいじゅうたちのいるところ/スパイク・ジョーンズ

crz_joe2010-01-17

かいじゅうたちもマックスもすごいかわいかった。


アニメとかもそうだけどおとぎ話的な絵本の世界の設定って
かなりいろいろなハードルが低くって
それを実写にしたときの違和感みたいなものを
この映画はぬぐいきれていなかった、もしくはあえて取り繕わないことで
そこに失われたものの存在を描こうとしたのだと思う。


小さな子供が簡単に舟をこいで大海原に出てしまうこととか
大きなかいじゅうが最先端の映像技術によってものすごく滑らかに動いてしまうことへの違和感も含めて
現実からおとぎ話的な世界へ移行するシークエンスのデザインが弱かったと思ってしまうのは
きっと僕が大人になって
いろいろな既成の枠組みを利用して世界を捉えるようになってしまったからで
もっと子供には世界は自由に見えていたのだというのが
この映画が全体で伝えたかったことなんだと思った。


予告編で00年代を代表するArcade Fireの名曲Wake Upが使われていて
僕はいつ流れるんだろうと楽しみにしていたのに本編では使われていなかったのが
個人的にすごく残念だったかも。