ベルリンの1

朝ベルリンに着く。まだ暗い。
ああ何だか都会だ。高層ビルが建っているよ。地下鉄に電光掲示板の案内があるよ。椅子の配置がローカル線みたいじゃないよ。山手線みたいな液晶モニターがついてるよ。アナウンスが自動音声だよ。でっかいショッピングアーケードがあるよ。て思う。
グリュースゴット(バイエルン地方のグーテンターク)なんて言ったら笑われるかな。あれ、何だか僕田舎者みたいだな。てゆうかミュンヘンて田舎だったんだな。って思って東京育ちの僕は25年目にして初めて都会に出た田舎者の気分。そういえば昔誰かが東京生まれが一番田舎者だって歌ってた。あれは誰だっけちなみに僕はCHIBA CITY生まれです。
そんなベルリンの始まり。
時々思うけど建築巡礼の旅って有名人の追っかけみたい。あらかじめ用意していたガイドブックに現地で買い足した物を含めて彼らがどこで何をしているかをチェックする。後はひたすら地図を片手に彼らに会いに行って写真を撮り歩くワケ。でもベルリンくらい溢れている都市になると面白いのはかなり偶然を装って彼らと遭遇できること。それが楽しい。例えば暖色系のヒラヒラをパタパタさせている彼を地下鉄を出たところで偶然見かけたりしてわおヒュットンヒュットンと連呼しながらひたすらシャッターを切りまくる。とかそんな感じ。
何だよ入れないのかよお高くとまりやがって。とか。
なんて書いてみたけどそんな引っ張るほど面白いネタじゃなかった。
とりあえず朝9時台からのライヒスタークが始まり。フォスター。二重螺旋を昇ったり降りたり議会の様子が覗けたり。構造のまとめ方とかホールデンが彼に多くを学んだことが容易に理解できる感じ。コンテクストの活かし方とかプログラムのはめ込み方とか「正解」って言いたくなる建築。まあ確かに巨大屋根が全体を覆う初期案よりも全然よかったんじゃないか。でも入るときに激しく荷物チェック。そりゃそうかだけどおかげでデートスポットにはなれない感じ。議会で重大な採択してるときに僕らは上でチュー。みたいなのもシュールでポストモダン的でいいと思うんだけどね。

ユダヤも見ました。リベキンのリベキンによる博物館。ホラー建築。自分でコンテクストをつくりあげてそれでも周囲を説得してしまう建築家。恐るべしリベキン。面白いのがここでも激しく荷物チェック。僕なら爆破対象になる建築はつくりたくないな。NYWTCのモデルも見ました。

それにしてもベルリンはかなり巨大な都市。ミュンヘンの大きさになれてしまった者には辛い。