雪上の視点から

crz_joe2005-03-13

サッカー直後の前日午後にかかってきた電話でいきなり参戦することになった日曜早朝4時発の車で行く猪苗代湖近くでの今年初滑りは、出だしから筋肉痛を伴う。今年はかなりのドカ雪でリフトから見下ろすと雪の上に散乱するのは幹でなく小枝群で、木がかなり深く埋まっているのがよく分かる。リフト下を横切る網状のトンネルは今年は人がかがまないと通れないようになっていて、僕は春になるにつれてこが空間が激しく変化していく様を見てみたいと思った。
真白なゲレンデでは僕らはわずかな陰影を頼りにその面の凸凹や角度を認識するのだけれど、そういった目に映ったものの脳内での認識は大概において裏切られることがなく、そうだからこそ僕らは視覚的に捉えている世界というものを客観的に信用している。そう思ったのは吹雪のような雪の舞う完全に真白な世界でわずかな陰影すら消えてしまった時で、そういうとき僕は前方にかすかに見えるスキーヤーやボーダーの大きさや隠れ具合などから斜面の状況を認識することになるのだけど、やっぱりそれは結構裏切られて僕はときどき見えない凸凹のために、膝にもの凄い負担を強いることになって、つくづく脳が何か認識する能力の優秀さに感謝する思いだ。