東京湾景/吉田修一

東京湾景
通勤中結構座って本を読めるのが嬉しい。
僕はラブストーリーなんて文章の叩き売りでしかなくて
軽薄で全然本質的でないと思っていたけど
これは本当に読む価値のあるラブストーリーだ。


人が人を好きになっていくこと。
人を好きで居続けられないこと。
そのことに絶望していくこと。
それでもまた人を好きになってしまうこと。


僕らはこの中を右往左往しているだけで、
僕は長いこと絶望からはい上がれなかったけど
誰だってそうなんだ。