建築の大転換/中沢新一 伊東豊雄

建築の大転換作者: 伊東豊雄,中沢新一出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2012/02/23メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (8件) を見るコルビュジェは重農主義だと感じることがあります。伊東交叉(キアスム)とは、主体と客体が相互に交叉し…

日本の大転換/中沢新一

日本の大転換 (集英社新書)作者: 中沢新一出版社/メーカー: 集英社発売日: 2011/08/17メディア: 新書購入: 1人 クリック: 19回この商品を含むブログ (28件) を見る最近八百屋がたまらなく好きな僕だが、中沢新一さんの本読んでたらその理由が分かった。 世の…

原発社会からの離脱/宮台真司+飯田哲也

原発社会からの離脱――自然エネルギーと共同体自治に向けて (講談社現代新書)作者: 宮台真司,飯田哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/06/17メディア: 新書購入: 5人 クリック: 262回この商品を含むブログ (103件) を見る正しいことが書いてあるだけにや…

コミュニティデザイン/山崎亮

コミュニティデザイン―人がつながるしくみをつくる作者: 山崎亮出版社/メーカー: 学芸出版社発売日: 2011/04/22メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 15人 クリック: 340回この商品を含むブログ (46件) を見るこの人が建築家の職能を持って逝ってしまうん…

プリンセストヨトミ/万城目学

そこまで面白い話じゃないんだけど、何か漠然と共有しているものを受け継いでいこうというスタンスにはとても共感する。プリンセス・トヨトミ作者: 万城目学出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/02/26メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 229回この商品…

父として考える/東浩紀・宮台真司

なんとなくこの本を手にしたのは、同じ状況にいると思っていた親友が父になることで、自分が父親になるリアリティを少しだけ感じたからか。 子供を持って思うようになったことについての対談から始まり、徐々に教育、大学の現状から、学力に代わってコミュニ…

マリアビートル/伊坂幸太郎

伊坂さんはもうこういう純粋なエンターテインメント小説は書かないのかと思っていたので、ちょっと期待はずれな反面、やっぱり抜群に面白い。 終盤気になりすぎて、昼休みにドトールに一人こもっちゃいました。 エンターテインメントというのはつまり、読む/…

憂鬱なハスビーン/ 朝比奈 あすか

群像新人文学賞受賞作。 群像というだけで胸が躍る時代じゃもうないのかな。 ハスビーン=has been=終わってしまったやつをテーマに人生を描く。 うまいんだけどなんかな、文学が普遍的な社会に内在する憂鬱を切り取る時代じゃないだろって気がしちゃう。 そ…

ハーモニー/伊藤計劃

全ての人に健康の異常を感知し知らせる医療分子が埋め込まれたことで病気のなくなった、酒もタバコも禁じられた超健康管理社会、医療経済を核とした福祉厚生社会を描く。人々の情報は常に開示され、常に社会にどれだけ貢献してるかを表示される、誰もが他人…

トギオ/ 太朗想史郎

このミステリーがすごい大賞なのだが決してミステリーではない。 鉄コン筋クリートっぽい世界を描いたSF。 すごいなと思ったのはSFなんだけど全く説明的な描写がないこと。 登場する設定は読み進めないと分からないところ。トギオ作者: 太朗想史郎出版社…

時間は実在するか/ 入不二 基義

読んでいて面白いというより時間について自分なりに考えさせられて面白い。 僕が思ったのは 時間という実在しない概念があるのは 記憶がどんどん積み重なっていくからで そのシステムがつくりだす過去の延長に、現在や未来が俯瞰的に妄想されているだけで 実…

乳と卵/川上未映子

世の中はなんとなく蓋をされてしまっている事に満ち溢れていて 面白がって蓋を開け始めたら結局痛い目を見るのは自分。 たとえば臨死江古田ちゃんとかいい例けど、 そういう蓋をぼんぼん開けていく作業は痛快な分痛みが伴う。 その点江古田ちゃんは最初から…

虐殺器官/伊藤計劃

これはすごい。 9.11後を背景とし、テロとセキュリティ強化のいたちごっこ的世界を舞台としたSF。 表題の意味が徐々に明らかになっていく展開が楽しい。 これ以上はネタバレになってしまうけど 世界の平和のバランスは実際に適度な戦争によって保たれてい…

風に舞い上がるビニールシート/森絵都

直木賞受賞作。 自分らしい生き方を模索する人々の短編6編。 表題作が特にいい。 世界のあちこちで起こる難民問題の解決に奔走する主人公の元夫。 風に舞い上がるビニールシートを必死に押さえているようなものだと その表現がよく分かる。 少し青みがかった…

さらば雑司が谷/樋口 毅宏

雑司が谷を舞台としたバイオレンス&ハードボイルド小説。 自分の生まれた町を舞台にこういう小説を書く人っていったいどんな人生を送ってきたのか、単に奇を衒ったのでないとすれば、とても興味がある。さらば雑司ヶ谷作者: 樋口毅宏出版社/メーカー: 新潮…

横道世之介/吉田修一

ザ・青春文学。 80年代を舞台とし、ものすごくどこにでもいそうな大学生が主人公。 読んでいると自分の大学生時代に接続し、その匂いを共有できる、そんな小説。 振り返ったときにたとえ少しでも他人の人生に影響を与えられるのがいい人の人生の定理。横道世…

バイバイ、ブラックバード/伊坂幸太郎

なんかありそうでなんもない。 左脳で楽しむ作家から右脳寄りにシフトしてきているという気がする。 それでいて第一期のすっきり感を残した作品。 相互の関係を考えないで目の前のことに全力を傾ける主人公の姿勢は割りと共感します。 結果として5股ってこと…

ネットとリアルのあいだ―生きるための情報学/

マトリックスやらインセプションの世界が次第に現実化して ネトゲ廃人みたいな人が出始めている昨今の現状。 基本的にはあーだこーだと憂いている内容。 今なんとなく情報化社会と人間が相容れてないというのが本当だとしたら それはすごい引いた目で見るとI…

わかりやすく〈伝える〉技術/池上彰

テレビを全く見ない僕ですが、最近池上さんが人気らしいということに気づき、手にしてみる。 読んでみてなるほどなと思う。この人徹底して鼻につくところがない。 そしてそれはきっと時代が求めている才能なのだ。 鼻につくところが少しでもあればネットで誹…

オー!ファーザー/伊坂幸太郎

内容的には1期と言われるゴールデンスランバー以前の伊坂さんらしいエンターテインメント。 面白いのは4人の父親と一緒に暮らす主人公という設定。 それぞれ知識量が半端なかったり運動ができたりギャンブルが得意だったり女性の扱いに長けていたりするんだ…

わたくし率、イン 歯―、または世界 / 川上未映子

ずっと読みたい、1ヶ月くらい付き合ってみたいと思っていた初川上未映子。 うーん面白い。 独特な大阪弁の言い回しと、散文的な体言止めによるリズミカルな文章。 読み始めに主人公に抱く印象を後半どんどん崩していくミステリ的な展開。 圧倒的に普通じゃな…

永遠のゼロ/百田尚樹

永遠の0 (講談社文庫)作者: 百田尚樹出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/07/15メディア: 文庫購入: 39人 クリック: 275回この商品を含むブログ (364件) を見る第二次大戦の海軍航空部隊に所属し、特攻で死んだ実の祖父の足跡を、生き残った元隊員たちに聞…

1Q84 3 / 村上春樹

冗長的な蛇足。 お仕着せのハッピーエンド。面白かった。1Q84 BOOK 3作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/04/16メディア: ハードカバー購入: 70人 クリック: 2,125回この商品を含むブログ (644件) を見る

1984年/ジョージ・オーウェル

恥ずかしながら初読。劇的に面白い。 これを読むと共産主義の中国人がなぜあんなに平気で嘘をつくのか とてもよく分かるし、二重思考という考え方は 現代社会に少しずつ浸透しているのかもしれない。 それは物事を都合良く解釈するということであって 脳の本…

シャドウ/道尾秀介

最近のミステリというのは物語内のトリックでなく、 文章構成によるトリックでできている。新鮮。シャドウ (創元推理文庫)作者: 道尾秀介出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2009/08/20メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 37回この商品を含むブログ (75件) …

三低主義/三浦展+隈研吾

三低主義作者: 隈研吾,三浦展出版社/メーカー: エヌティティ出版発売日: 2010/01/28メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 9回この商品を含むブログ (9件) を見るかつての三高から低リスク、低依存、低姿勢の三低にシフトしてきた時代で 都市…

コミュニティを問いなおす-つながり・都市・日本社会の未来/広井良典

コミュニティを問いなおす―つながり・都市・日本社会の未来 (ちくま新書)作者: 広井良典出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2009/08/08メディア: 新書購入: 16人 クリック: 261回この商品を含むブログ (68件) を見る社会学だけでなく福祉学、経済学から都市計…

ボトルネック/米澤穂信

ボトルネック (新潮文庫)作者: 米澤穂信出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/09/29メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 126回この商品を含むブログ (168件) を見る帯にこのミステリーがすごいとあったけど 僕はこれどちらかというと純粋な青春文学だと思いま…

1Q84 BOOK2 / 村上春樹

1Q84 BOOK 2作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/05/29メディア: 単行本購入: 40人 クリック: 432回この商品を含むブログ (925件) を見る読了しました。 1を読み終えて思った結末から ほとんど予想通りだったとも全然見当違いだったとも言え…

1Q84 BOOK1 / 村上春樹

1Q84 BOOK 1作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/05/29メディア: 単行本購入: 45人 クリック: 1,408回この商品を含むブログ (1247件) を見るいまさら?しかもまだ1だけ読了なのw アフターダーク読んでもう村上さんは読まないでいいかと思って…