出だしつまづきすぎ

実はコンペで何も増やすことができないのが分かった金曜日の朝、それとは関係なくひどく寝坊する。
とは言えできることを着々と進めていくことを惜しまない姿勢に変わりはなく、
夜、ボスからも暴れてきなさいと了承を頂いて終電までのわずかな隙間を利用して飲んで
自分勝手な人間の集まるチームワークの良さを確認し合う。
終電を逃してJRで帰ると金曜の夜だけにもの凄い混みようで、代々木駅で電車を待つ人の多さに僕は、週末の夜に東京で飲まれる酒の量と、そこで消費され回転する経済の巨大さに半ばうんざりしつつ、いつのまにか僕もそういう高度消費経済社会に飲み込まれているのだと気づいて、それは誰しも予想しないことだけれども僕みたいな人間でもまともに社会人として勤めていけるのだという落胆と喜びを同時に兼ね備えた事実に過ぎなかった。
最近は上司に認められることによって伸ばせる能力のあり方について真剣に幸せだと考えている。