BE FREE!/江川達也

crz_joe2006-06-28

図書館で偶然見付けてまとめて借りる、「東京大学物語」の江川達也の処女作。
学校生活や連載漫画という規律から比較してつくられる自由について
ちゃんとした比較を元に馬鹿馬鹿しく描いている。
最近僕は「自由」についてよく考えていて、
それがある規律を相手にしてしかつくられないことを
僕はよく分かっている。
たとえばニートになってもそこにある自由さというのは
それ以前の生活から比較が可能なほんのわずかな時間しかなくて
それができなくなるとそこにあるはずの自由な時間に
後ろめたい不自由さが生まれてくる。



そんなことに気づいたのは僕がドイツでものすごく規律を重んじた生活をしていたせいで
社会のアーキテクチュアが一見自由な生活を助長するという裏には
ものすごい不自由さが待っているということなのだ。
たとえばコンビニや夜のタクシーのおかげで僕らは終電を無視して働くことができてしまうけど
スーパーが20時で閉まってしまう社会ではその不自由さの裏に
僕らは早い帰宅による自由な時間を手にすることができるのだ。