ムーブメント移行期

新建築の3月号を見ると、建築のムーブメントが平面的に理解される建築から、一度平面的に理解されて立ち上がったときの断面的なギャップにシフトしているのがよく分かる。
建築をやっていて2次元として書かれた図面が3次元の空間になる喜びというのは、ものすごくあたりまえの感情なのだけれど、平面的建築による長い長い圧政の後では、そこに立ち現れるギャップというものが、ものすごく新鮮に見えてくる。
勿論僕らは、平面的追求は諦めました的な平面を用意するなどの断面との間に立ち現れるギャップへの布石を用意しなければいけないのだが、こうしたスタディが直接的に表現されているような建築の面白さは確かに伝わりやすいものの、それが建築をつくることの本質とどれくらい関係があるのかという疑問はある。