サウスバウンド/奥田英朗

サウスバウンド(上) (角川文庫) [ 奥田英朗 ]サウスバウンド(下) (角川文庫) [ 奥田英朗 ]


そういえば書くのを忘れていたけど、
オーストラリアに行く前に買って、南の島の浜辺で読み終えた一冊。
まあ正確には2冊だけど。。


これを読むと政治が何のためにあるのかというのがよく分かる。
あらゆる体制にたてつく元過激派の父の一存で
東京から沖縄の西表島にほとんど裸一貫で移り住むと、
そこは自給自足と近所からのもらいもので
なんとか暮らせてしまう世界が待っている。
人間の欲深くないためにその上を統括する政治という概念が必要のない社会が
そこには描かれていて、なるほどそんなものかと思った。
エコの中にある精神って多分追求すると、
豊かになった分を地球に還元していって、
誰もが幸せになるような配慮が増えていって
政治のいらない社会になるんじゃないかとふと思った。


大いなる退化だけど。