インド最終回 デリー→東京


メインバザールで買い物をしようと10時近くまで時間をつぶすが飽きて、リクシャーでインド門へ向かう。そこからフマユーン廟へ歩こうとしたが、交通量が多くとても道を横断出来ずに困っていたところ、リクシャーに捕まり、残りの今日一日の移動を200ルピーで頼む。
かなり値をたたいてしまったので、土産物屋につれていく約束をさせられるが、最終日だし実際に土産も買いたいしどんなものか見てみたいのもあって承認する。





これがとにかく異常に疲れた。値段が巷で買えるものの2〜3倍はするので断り続けるのに一苦労する。そんな感じで4件も回ったときにはへとへとになっていた。


中心地で下りガイドブックに乗っている紅茶屋を探し歩いていると、割と身なりの良さそうなインド人の60歳くらいのおじさんが声をかけてきた。話していると人権の為に働いている先生らしく、子どもも医学療法士だったり医学生だったりとかなり裕福そうだった。
生憎紅茶屋はなくなっており、本店が別の所にあるというのでリクシャーに便乗して連れて行ってもらう。
無事に紅茶を買ってバスで中心の広場まで戻る。僕はボロボロになっていつ捨ててもいいALBAの時計でさりげなく時間を確認した。おじさんはいい時計だと言ったが、とてもいい時計などではなかった。


最後においしいものを食べて帰りたいと思って話を聞くと昼飯に200ルピーの定食を食べたらしく、たいがい今まで食べた食堂は安いところだと20ルピーとかだったから、改めてこの人はお金持ちなのだと確信する。
ちょっと高いけどビールも飲めるしいい店だと教わって店の入り口で別れる。なんていいインド人なんだろうと感慨に浸りながらビールを頼んだ。なぜか1本頼むと1本サービスとのことで目の前には大瓶が2本並ぶ。空港まであと30分で行かないといけない。。。大丈夫なのかおれ。


と思ったそのときだった。


気づくとさっき別れたおじさんが目の前にいた。
びっくりしていると、おじさんはいやあちょっと考えたんだけどさっきの時計をくれないかなと思って、と言う。
呆気にとられながらも全然いらないので差し出すと喜んで帰っていった。。。



僕は何を信じたらいいのか全く分からなくなっていた。



なんとかリクシャーで空港へ着き、残ったお金で土産を買う。前に並んでいた日本人は400ルピーの会計に320しかないと言って出したがそれでいいと言われて困っていた。僕は378ルピーの買い物に380ルピーを出して立ち去ろうとしたが2ルピーを持って追いかけられた。まるで意味が分からない。



飛行機に乗り込むと機内食が出たがビールの飲み過ぎではきそうだったので当然断って寝た。激動の20日。分かったつもりになっては最後の最後までつかめなかったインド。インド人もびっくりとはよく言ったものだと僕は思った。そんなインドで働いちゃう後輩の女の子には一生敵わないと僕は思った。