太陽の塔/森見登美彦

太陽の塔 (新潮文庫)

太陽の塔 (新潮文庫)

旅中に読んだ本シリーズ1。
考えてみれば関西を舞台にした青春小説ってなかった。
太宰以降うじうじした感じの小説もかなりジャンルとして力を持つようになったと思う。

「もし精神が位置エネルギーを持つとしたら、落下するときにはエネルギーを放出するはずだ。それを利用できればなあ。」
「僕はまずそのエネルギーをつかって、鴨川に座ってる男女を焼き払います。」
「しかし、もし凹んだ人間からエネルギーが取り出せるということになると、彼らは一躍人類の明日を担う人材になるわけだ。そうなると彼らは得意になるだろう。凹んでいるわけにはいかんわな。で、今まで凹んでいた人間たちが一気にポジティブになってしまう。」
「それではあっという間に資源の枯渇がやってくる。」
「ジレンマだねえ」