トウキョウソナタ/黒沢清
膝が痛いので連日の映画館。
幸せだったはずの家庭に訪れる突如とした危機。
発狂したくなるような現実を淡々とリアルに描いてくる。
そういう切り口が紋切り型であることをわかっているほど怖い。
キョンキョンは映画の中でこう言った。「自分はひとりしかいない。それを信じるしかない」
と。
なんかすごい腑に落ちた気がした。
僕はどちらかといえばかなり自分を信じてる人間だと思う。
それでも僕は僕がどう偏っているのかを知りたくてこうしてキーボードに記憶を刻み付けているのだと。
だって社会は我々に偏りを求めているのだから。
そしてそれは少しずつクリアになってきたと思う。
もし声高に主張して自分の主張が多くの反対を受けたときには君たちは紋切り型だと批判し、多くの同意を得たときには調子にのってやる。
そういうことができる人がこの世界の住人なのだと。
極端に言えばだけど。
だからもうそろそろ、うまく説明できないけどこうがいいと思うとかこれはよくないと思うとか言ってもいいかなw
本当にBGMのない映画の世界に最後ドビュッシーが 胸に刺さってくる。