Dr.パルナサスの鏡/テリー・ギリアム
土曜早朝映画。
期待していったにも関わらずこれはものすごい面白かった。
ネタバレになるので詳しいストーリーには触れません。
人々のイマジネーションの世界を開いて見せてくれる鏡が登場するのだけど
映画の中の登場人物が鏡の中の自分や他人のイマジネーションの世界に没頭することと
この映画を見ている人がテリー・ギリアムのイマジネーションの世界に没頭することが
見事なまでにリンクしていて
エンドロールの最後の最後に現実に戻ったことを知らせる小さなしかけがある。
それでもこれを見たことで脳の想像力の泉みたいなものをパカっと開けられて
見終わっても開きっぱなしみたいな感覚が残る。
完全に右脳型の映画だけど
主演のヒース・レジャーが撮影中に亡くなって、
ジョニー・デップやジュード・ロウやコリン・ファレルが後を引き継いだこともそれを際立てていてとてもよい。
どこで変わるのかどきどきしながら見れるのもこの映画の見所のひとつだけど
これがずっとヒースだったら、え?なに?結局何が言いたかったの?
見たいな左脳の欲望にも負け兼ねないところ。
そもそも僕はこの映画のテーマは愛と平和だってみんなが分かってしまうようなものを
面白いと思わない性格なのだ。