四十回のまばたき/重松清

四十回のまばたき (幻冬舎文庫)
彼の作品にしては珍しく普通の家族が登場しない長編小説。事故で妻を失った売れない翻訳者の主人公が、妻の唯一の肉親にして「冬眠」という奇病を持ちなが ら妊婦である妹と、彼が翻訳を手がけたアメリカ人小説家の出会いによってその心を解き放たれていくみたいな話。村上春樹の「ノルウェイの森」とか、身近な 人が死んでしまった欠落感とかになんとなくひかれてしまう僕みたいな人にはオススメします。ところでタイトルの意味は英語で転寝(読める?)だそうで。