THE DATSUNS 

ザ・ダットサンズ
THE MUSIC以来の久々に視聴器の前で胸躍る体験だった。THE DATSUNSというバンドでどこの国のバンドかも知らないが、UKでそこそこ売れている連中らしい。例によってロックンロールルネサンス時 代のバンドである。喜ばしいことにまだまだ飽和していないようだ。
自分のHPでもそうだけど時々僕はこうして自分の偏った(そこまででもないが)趣味を前面に押し出そうとする。はっきり言ってナンセンスだ。スーパーカー いいよね、アンダーワールドもいいよねとか言ってられる人は僕からみたらなんかおしゃれだ。アイロニーも半分以上あるけど。だからこれは、ときどき僕の中 に流れる熱い部分が、クールで肩の力が抜けていることが優遇されている社会に対して噴火を起こしているのだと自分で勝手に解釈している。特にこういう熱い 音に出会った日にはどうしても血が騒ぐ。お許しいただきたい。
ちょっとナンセンスかもとか思いながらもまた熱いロックアルバムを手にして家路を急ぎながら、こういう音楽ジャンルは社会の何を反映しているのかと考え た。例えばヒップホップを聞く人間はアウトロー(が主役になる社会だけど)だとか、テクノなら前衛的で、今時へヴィメタルなら保守的だとか、パンクならア ナーキーだとか、ハードコアなら暴力的だとか、音楽ジャンルには短絡的なれどそれなりに的を得た人間像がある。大昔は社会に対する反抗であったロックン ロールも、ケミカルブラザーズとか現代的な音から比較するともはやだいぶ保守的にも見えるけれど、、ストロークス以来ロックンロールルネサンスが叫ばれる ようになってからは、最近のストーンズのベストの大ヒットにも見られるように、それなりに現代的な地位を確立しているように見える。だから言ってみれば保 守的なジャンルでありながら、現代的な肩の力の抜けた感じを追及しているとでも捉えることができる。