マスオ

地元の1コ下の友達(男)で10コ上の劇団員を孕ませて結婚が確定し、マリッジブルーになって引きこもって いたおかげで死亡説も流れたというやつを、2ヶ月ぶり引っ張り出してあうことができた。何でもバツイチのその彼女が妊娠しにくい体だと自分で言うのでつい つい1回か2回中に出してしまったのが見事にヒットしてオメデタとなり、実の父親にカミングアウトして勘当同然の扱いとなった上、学生風情の分際ですいま せんみたいな感じで向こうの両親に頭下げに行ったら何故だか大歓迎されて婿養子になることがこの2ヶ月の間に確定したらしい。ところがこの男、元々のほほ んとしていて終わりなき日常を実にのらりくらりと生きている人間なのだが、端から見ると明らかにダマされて種馬化してしまっているというのに、当人は全く 疑問も後悔も感じていないというところが素晴らしい。
傾向として社会は自己中心的なあり方をどんどん許容して、そういって自己中心とか自己満足がいろいろな所で共鳴を起こして商売になったり、共働きの夫婦み たいなあり方を生んでいっているように見える。子供のためにとか妻のために自己を犠牲にするってのは実にナンセンスで、そういうのって犠牲にされる側に とっても重荷にしかならない。自分の周りに矢継ぎ早に起こった状況に対してしょうがないからその中でなんとかやっていくかと許容して生きる彼は潔いが、決 して妻と7月に生まれる子供の為に自分のやりたいことを犠牲にすることだけはないようにと言った。