走るジイサン/池辺陽

走るジイサン (集英社文庫)

読んでないけど最近「コンビニ・ララバイ」とか話題になっていた池辺陽のデビュー作。晩秋小説と言う言葉があるかどうか知らないけどまさにそういう感じで、しかも頭に猿が乗っている辺りがとても文学的でよい著。デビュー作というけれど1950年の生まれで、最近特に思うのはやっぱり小説って保坂和志にしろ貴志祐介にしろ遠回りして生きている人のほうが書いているものは面白いなってこと。とか言いながらこの前本屋でちらっと立ち読みした高校生芥川賞候補作家の本の中に感じられた柔らかさがかなり気になっている。「お母さんこの帰宅時間は何?」「ユウちゃん。今から手品を見せます。」みたいな感じ。うろ覚えですけどー。