脱アテネ

crz_joe2004-07-10

ドイツ慣れの僕にしてみたら信じられないようなものすごい暑さが朝から続いて、体中の水分と行動意欲だけをアテネのために消費していく。それでも夕方の船出までにオリンピック公園だけは見ておこうと冷房の効かない蒸し風呂のような地下鉄にうなだれたまま揺られる。30分近く揺られて着いた駅がそもそも工事中で、そこから見えるものも軒並み工事中。嘘だろ?みたいな小学校のそれみたいな屋根も客席もないプールを横目に見ながらスタジアムに近づいていく。公園はアーミーが張り付いて入れないようになっていて周辺をぐるぐる回れるだけだった。屋根はかろうじてカタチになっているけどとても後1ヶ月では間に合わないスケールで、一応工事はしている。昼飯休憩中の作業員たちはビールを片手に全く危機感のない状況で、僕は彼らは皆馬鹿なのだろうと思い、そこまで無関心でいられるのももしかすると幸せなのかもしれないと思った。僕らはギリシャはこのオリンピックで世界中に恥をさらすのではないかと思い、また蒸し風呂みたいな地下鉄を揺られて港へ向かった。わざわざ書く意図が読めないSince1997と明記されたギリシャのビールを煽って船底の暗いドミトリーに潜り、心地よい波の揺れに任せて眠った。