SF魂/小松左京

SF魂 (新潮新書)
SF好きを自称しながら実際には余り読んでいない僕で、実は小松さんの本も一冊も読んでいない。図書館の新書のところで見付けて何気なく手にしたけど、核兵器によるこてんぱんな敗戦があって、急激な経済成長があってその中で日本のSFが一様に科学の発展を憂慮するものになった感覚がよく分かる。科学的根拠に基づいて細かいリアリティをときに馬鹿馬鹿しいほどに追求していくことで作品ができあがるところがSFと建築のものすごい類似であってだからこそ僕はSFに惹かれ続けるのだろうな。