ブレイキング・グラウンド/ダニエル・リベスキンド

ブレイキング・グラウンド―人生と建築の冒険
泣ける本だとは思わなかった。主にNYのWTC跡地開発やベルリンのユダヤ美術館の顛末記を題材にし、ユダヤ人としての両親の生き様から今までをつづる半生記。
人々の記憶に訴えかける建築のあり方を探そうとするリベスキンド氏。その飛躍はさておき、実際に心を動かされた人間の描写にグっと胸を打たれる。
“私たちが歴史と言うとき、目の前に浮かぶのは建築なのだ”
すごくいい言葉だと思う。現代性を否定せずに建築がつくり得る記憶の大切さを語っている。好きになった。