三ツ沢の住宅/安田幸一

crz_joe2007-03-21

ピアニストのための80㎡強の小さな住宅。
コンクリートの壁がコンサートホールのようにパタパタと折れている。
音響的な問題というよりは、音楽家の空間体験を修辞として利用している感じ。
目の前には造成地を少し下がったところにある公園の桜が見えている。
あと1週間遅かったら最高でしたねと安田さんと話した。
そこでのその人ならではのライフスタイルが空間にべったりと張り付いていて
住む前から素敵な生活が容易に想像できる、宝石のような住宅。
よかった。


駅までの途中の道に山本理顕のROTUNDA(1987)があって
隣のマンションから見下ろすと、アラビックなタイルが敷き詰めてあって
僕はモロッコのフェズのメディナで上った建物の屋上を思い出した。
割と直喩的な表現、山本さんも若かったんだなあと思って
そういう若々しさが表れているようなものをつくりたいと強く思う。
なんか最近ってみんなこなれてるじゃない。