animated 平田晃久展 オープニングパーティ@PRISMIC GARELLY

藤村展のときと比べると混んでいなくてほっとする。Animetedというタイトルの中でテーマになっているのは見ることと動くことが同時に行われていくことで脳の中に作られていく残像的な視覚のことで、話しを聞いているとC.ロウの言う「虚の透明性」にも近い。平田さんが徹底しているのは、設計がそういう動画的に体験できる楽しさを空間に持ち込むためのルールづくりに徹底しているところで、それがどんな建物なのか、どういうところに建つのかを全く問題にしたり、ルールに吸収していかないところ。だからそのルール自体はどれも明快でキャッチーで面白い。ただ、それが大きい建築を仕事にするための戦略なのかもしれないけれど、建築家の職能をものすごく限定してしまっている感じに引っかかりが残る。


その後krvとその引っかかりを消化すべくスパイラル裏の飲み屋で飲む。今の一番若い建築家世代が都市や地域にコミットせずに、延々と趣味的な新しいデザインルールを探している感じが、僕らにはどうも解せなくて、このままだと建築家の職能はどんどん失われていく気がする。いつの時代も歴史を反映してきた建築は、今やどんどんサブカルチャー化されていっていて、それでいていまいち笑いも取れていない。笑いだけは取れるような馬鹿な絵をどかんと描いてみたいと、二人なのにものすごく盛り上がる2時間。