笑いの構造表現

M-1グランプリ2007を見ていて思ったのは、
お笑いって見ているとこの人たち外すんじゃないかって不安なところがあって
その点安心して見ていられたのがサンドウィッチマンだったと思う。


その安心さがどこから来るかって漫才の構造が明快だったことだと思うんだけど、
単にシンプルなボケとつっこみだったということ以上に2人の立ち位置が明快で、
どういう角度のボケに対しつっこみがどういう角度なのかまでが明快だった。
たとえばブラックマヨネーズなんかはこういう構造がすごく明快な故に面白い一組。



トータルテンボスもその点よくできていると思ったけどネタが今ひとつ。
つっこみが声を張り上げるだけになったキングコングは辛かった。。
かつてWボケの異名をとった笑い飯こそ、その構造をはっきりと表現するべきだったのに、
例年はそれができていたはずの彼らが今年は表現し損ねていて残念。


今年は2回戦くらいからyoutubeに結構アップされていたせいで、
いろいろなお笑いの構造表現を見れたから、気になったものをいくつか紹介。


髭男爵
ワイングラスを片手にする漫才。ワイングラスをぶつけながら突っ込むスタイルから、ボケの方も突っ込みを待っている構造になっていて、新鮮かつ分かりやすい。

オードリー
最初はボケのキレのなさにどきどきしながら見るけど、そのうちにボケと突っ込みが実は逆転していることに気づく構造。ほとんど一人でしゃべっているのに相方の存在感が抜群でよい。

U字工事
栃木弁全開の漫才。突っ込みが妙にノスタルジックなところが次第にボケっぽく見えてくる構造。素朴。