訃報

ミュンヘンで大変お世話になった野村陽子さんが亡くなったと
昨日旦那の三浦さんからメールが届いた。
1月に出産した後、2月の頭に急性クモ膜下出血で昏睡状態になって
もうダメだと言われながら何度か脳死ギリギリからの奇跡的な回復を見せてくれていて
遠く離れたところから何もすることができず、頻繁にドイツから送られてくる病状に一喜一憂しながらただ祈るばかりの毎日だった。


2003年に僕がミュンヘンに留学したときに
右も左も分からない異国の地での一人暮らしに不安でいっぱいになっていたのを
本当に親切に支えになってくれたのが陽子さんで
僕はその頃どうしてこの人はこんなに人に親切にできるのだろうと不思議に思ったけど
さまざまな苦労を乗り越えて1年の生活を終える頃にはその訳が良く分かって
自分が苦労した分、人には優しくできるのだと僕は陽子さんから学んだと思う。


帰国後、僕は留学をしたいという人がそばにいれば協力を惜しまないようになった。
何かを始めたいという人がいて、自分が少しでも力になれるのならそれを助けるように努めてきた。
結果として後輩への過剰なサポートをする、よりおせっかいな人間になったと思うw
でもそれは先輩から受けた恩を下の世代にPay it forwardすることで返していきたかったからだ。
 

それでも陽子さんにちゃんとお礼を伝えられなかったことが最後まで悔やまれる。
日本に帰ってきているときに、無理してでも会いにいくんだったと思う。


いつか残された息子に会いに行きたい。


ありがとうございました。