青森県立美術館/青木淳
建築の導入部についてとても考えさせられる。
簡略化された平面図と共にものすごく時間をかけて歩いた結果
僕はこの建物をとても楽しめた気がするんだけど
レンガ(ほんとはレンガじゃないみたいけど)にテーパーをかけたりとか表現の方に力が入りすぎて
プラン、とくにシークエンスの作り方に大変疑問をもった。
建築はトレンチ状に掘られた空間に
釣り下がった白いボリュームが乗っかっている構成。
そこがそもそも一番面白いところだと思うのだけど
そのシステムが少しでも分かるような導入部がつくられていない。
アプローチ側のファサードは倉庫のようになってその構成から離れすぎているし
エレベーターに乗って気づくとトレンチの中にいる。
せめてエントランスホールにトレンチを見下ろすような吹き抜けでもあれば
だいぶこのシステムが誰にももう少し容易に理解できたのにと思う。
まあそんな風に建築を見る人も限られてるのかもしれないけどね。
でも分かりにくいおかげでじっくり散策して楽しめた。
あ。そういう狙い?