音楽と贈与

こういうのは市場原理主義(等価交換)が社会を悪くするひどい例だと思う。自分のところで抱えているアーティストが今まで違法ダウンロードの音源を全く聞いたことがないとでも思ってるのだろうか。
@NEWS_0 エイベックスのホームページがひどい件  開いただけで犯罪者扱い http://bit.ly/U9TW7X

最近の若いアーティストの音を聞いていると、本当に10代かって思うくらい音楽を知っている。これは明らかにネットにたくさんの音源がアップされている影響だと思う。
若い人達がこういう法律の施行によって音楽離れしてしまうことの方が、音楽業界にとってはマイナスだと思う。そういうものは簡単に数字には現れてこないけれど。

内田樹さんのいう「私は贈与を受けた」と思いなす能力がまさに求められていると思う。僕もネットで音を聞くことはあるけど、そうやって知った中でまさしくああこれは自分に対する贈り物だなあと思うものはちゃんと買っているし、あるいはライブを見に行く。そういう人は多いと思う。


相手に贈与だと思ってもらう方法として、自分の系譜を明らかにするというのはひとつの手段ではないかと思う。仮に「はっぴいえんどくるり直系」と謳えば2世代半くらいの人がお?って思うはずだし、若い人も逆にじゃあくるり聞いてみようとかなるわけだから。


音楽業界で贈与を続けたがためにそれが売上につながったという稀有な例がある。結成26年目のthe collectors。無料のpodcastを毎週続けてそれが月間20万ダウンロードまで達し、その影響でファンが増え、最近はライブも売り切っているしCDの売上も上がっている。
http://studiomog.ne.jp/scrap/bukuro24/