アーキテクチュア

ホールデンとのやりとりの中で面白かったのは彼にとって建築とは空間のことではなくて空間を可能にする部材の単位のことなのだと言うのだ。なるほどそうやって考えて突き詰めていく建築がああなるのかと思って目から鱗だった。4、5年前の学生課題のマイクロアーキテクチャーはかなりどれもレベルが高くて興味深い。設計でかなりディテールを書かせる大学なのでディテールこそが建築だみたいなホールデンのスタイルはこの大学に非常に合っている。そして僕はマイクロアーキテクチャーに関してはかなり初心者で学部3年生くらいになった気分。
ところでミュンヘンにクンストバウという地下鉄の駅の一部を利用した非常に細長い大空間の美術館があるのだが、今そこでやっている展示の展示の仕方が面白くて、普通の絵画の展示なのだが1枚1枚が標識のように立っているのだ。それが30メートルおきくらいに点在していて300メートルくらい行った突き当たりでUターンして折り返してくるようになっている。勿論絵画には表と裏があるから見渡すと半分は表向き半分は裏向きで拝観順路が一目で分かる仕組み。そして歩いていくと次の絵がだんだん近づいてくる感覚。そのとき僕はあぶない刑事のオープニングみたいだと思った。UUUの植田さんの展示を見てふと思い出したこと。