ガエハウス

crz_joe2004-11-28

1年と3ヶ月ぶりくらいに訪れるガエハウス。
推薦本を巡る永江さんと塚本さんの対談に勝手におじゃました。


家の使われ方は全く想定されていたとおりで殆ど変な使われ方がないというのがいかにも手のかかったこの家らしかった。少しずつ痛んだり、木が縮んだりしている他は、唯一藤森さんのダイニングテーブルの裏にクロスが張られていて、それが階段を上がるときにいつも見えているテーブル裏が生活の中で発見されて新しい経験に変わって表出していた唯一の変化だった。
永江さんは南側の大窓から最近はよく望遠鏡で月を見るのだと教えてくださった。


対談のネタをここでバラすわけにはもちろんいかないのだけど、塚本さんは現代の固有性と交換可能性の相容れない問題を安部公房の「砂の女」がよく表していると言ってかなり盛り上がっていた。


家の中をふらふらしながら時々対談の行われている居間に顔を出すと、永江さんが僕に話をその角度で振ってきて、僕は改めて塚本さんへの当時の愚痴をこぼしたりしてしまったので、フォローするのにあくせくした。