つっこみ主義

夕飯を食いながら笑いについていろいろと談義していくといつの間にかお笑いの話に。そもそもボケがいて突っ込みがいるという80年代漫才ブーム時代に確立されたお笑いの形式をモダニズム的お笑いとすると、その後のポストモダニズム的笑いがどうなっていったかについて話す。例えば90年代を席巻したダウンタウンは基本を踏襲しながらもボケだけが積み重なっていくというコントを実際にやっていたし、ひとりごっつ以降はそもそもボケこそが全てになっていた感じがある。ところがここ数年のお笑いブームは完全に突っ込み主体になっている。以上に多いのが他の芸能人に突っ込むピン芸人だけど、突っ込みがうまくできない(アンガールズ)とか、終いには一般のお客さんに突っ込む(桜塚やっくん)とかが受けているのが今の状況。
でもボケはデザインしやすいけど突っ込みってのはデザインになりにくいように思えてしまって、たとえば笑える建築といったものを考えたとき、それが絶対ボケになりそうだということから考えていくと、極論的には今のお笑いがかなり薄っぺらいということなのか。