キース・へリング美術館/北河原温


緑に囲まれた環境に建つ建築としては閉じすぎていると思うけど
自分だったら絶対にやらない手法の方が最近は見ていて面白い。
建築を始めた頃に思っていたドグマティックな
つまり主体が施主側にではなく建築家側にしっかりとある
建築家像の手法がそこにあって
ああいいなあ。素敵だなあwと思う。
力強いけど鼻につくようなことがない建築。


外からも見えるボリュームと空間の認識の間に立ち現れる奥行きが楽しい。
外周部をぐるっと回ると黒い壁が石垣のように少し倒れていて
それだけで柔らかい建ち方に見えてくる。
白と赤と黒が新緑にマッチしていた。