ニューヨーク


考えてみるとまえに訪れたときはまだWTCがあって
登って眼下に飛ぶヘリコプターを見ながら本当に人間の力ってすごいなって
感動したちょうど1年後にそれが崩壊して、
テレビ見ながら悲しくて泣いたのが2001年だから
ちょうど10年ぶりのことになる。


相変わらずあの映画の中にいるような感覚はすごい。
それを何がつくっているのかと周りを見渡すと
谷底にいるようなあの場所にしかない都市のプロポーション
超高層らしくない建物の装飾、
そして黄色いタクシーと
夜になっても止まないサイレンの音。


ロンドンでもすごく思ったけど
都市をつくる要素として車というのがどれだけ風景の一端を担っているか
僕らはもっと気づく必要があると思う。


そして分かりやすい都市の構造。
2進法で置き換えられる構成とノイズ(ブロードウェイ)の存在というのは
脳や遺伝子の構造とも類似してある種非常に有機的だと思う。
仮にあの町が碁盤の目状でなかったら
建築はあんなに縦に伸びなかったと思うし
通りをふさいで建つ旧パンナムビルはあんなに幅広でなかった。
そういうところまで含めて非常に有機的なエネルギーがつおいのが
ニューヨークという気がする。


そしてNYの建築規制を少し分かるようになってから行くと
この街のビルのロジックが分かって本当に面白い。
気づくとみんなセットバックして小さなテラスを持っているのが分かる。


仕事のためウォール街にあるSOMの中で2日ほどフルで働いたのだけど
オフィスが本当にかっこよかった。
窓からは証券取引所が見下ろせて
構造ビルの合間からハドソン川が見える。
思わず転職したくなったけど
SもOもMもいなくてもボスが山ほどいて
船が山によく登りそうだったので
おとなしく帰ってきましたw