SOSの猿/伊坂幸太郎

SOSの猿作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2009/11/26メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 154回この商品を含むブログ (162件) を見る最初の方は読んでいて伊坂さんいったいどうしちゃったのという感じだったが 読み進めていくにつれそ…

YES IS MORE / BIG

Yes Is More: An Archicomic on Architectural Evolution作者: Bjarke Ingels出版社/メーカー: Taschen America Llc発売日: 2009/11/05メディア: ペーパーバック購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (1件) を見るネットで予約したら3000円切った。…

ドーン/平野啓一郎

ドーン (100周年書き下ろし)作者: 平野啓一郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/07/10メディア: 単行本購入: 33人 クリック: 421回この商品を含むブログ (88件) を見るこれはすごい。 面白いという定義が単にエンターテインメントとしての強度よりも ブロ…

きつねのはなし/森見登美彦

京都の町と「きつね」たる何かを巡るミステリ?小説。 「きつね」が実際にいそうな京都のちょっとした路地の空気感というか 空間の響きをうまく描いていて、妙に引き込まれる。 あからさまに都市的な空間のポテンシャルを超えて こういう街に埋まっている空…

空間の響き/響きの空間  / アトリエ・ワン

建築をめぐるエッセイ集。 最初何だこりゃwと思いながら読んでいたけど 最近の塚本さんの建築を説明するのに論文的なものが重たいと感じていたのもあって、 途中からこのエッセイ的な力の抜け具合に妙にしっくりきた。 売れなそうな本ですが僕は好きです。 …

あるキング / 伊坂幸太郎

村上さんのアフターダークを読んだときの読後感に近かった。 今までとかなりガラッと違う作風。 これを読むと世の中はとてもバランスが取れているのだと実感する。 この世界のいろいろなルールは人間のわりと均質な能力を基本情報としてつくられている。 ど…

単純な脳 複雑な私 / 池谷裕二

池谷さんはこれで3冊目。 脳の都合の良い構造を知るのはとても楽しい。 僕らがいかに都合よく背景に流されやすいかというのがよくわかる。 ひとつすごく面白い実験例があって 単純作業をさせて片方のグループには時給2000円、もう片方には100円を支払うと、…

終末のフール / 伊坂幸太郎

7年後に世界が終わりますと宣告された社会の人々の生き様を描く短編集。 一度世界は大荒れに荒れて社会構造はほとんど破綻して その後に訪れた静かな時間に生きる人たちを描いている。 「あのな。恐る恐る人生の山を登ってきて、つらいし怖いし、疲れたから…

time / andy goldsworthy

研究室で見たアート本の中でこの人が一番好きで ずっと欲しいと思っていたのを ようやく名前のスペルが判明し、アマゾンで格安だったのを購入。 その場所に何を加えるでもなく そこにある石とか枝とか葉っぱのレイアウトを変えて形作り それが風化したり風に…

砂漠/伊坂幸太郎

砂漠 (Jノベル・コレクション)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 実業之日本社発売日: 2008/08/01メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 42回この商品を含むブログ (116件) を見る伊坂さんの本で面白い作品と言われれば「オーデュボンの祈り」か「ラッシュラ…

リピート/乾くるみ

この人の本は怖い。 これはSF小説なわけだけどSFとして怖いとかじゃなくて (むしろSFとしてもミステリーとしても面白い) この人が書く人間が、特に女性がとにかく怖い。 これまで僕は人間関係において性悪説的な立場なんて思ったこともなかったけど …

夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦

妄想族のバイブル的一冊。 エンターテインメントとしても小説としても久々に面白かった。 これはある意味純文学だなあと思ってしまう。 草食とか肉食とかそういうことじゃない。 遠回りして遠回りしてまだたどり着かない。 それが楽しいんじゃないか。 分か…

ドミノ/恩田陸

ドミノ (角川文庫)作者: 恩田陸,sengajin出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2004/01/23メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 94回この商品を含むブログ (271件) を見る登場人物が27人と1匹。 本当にドミノのように薄っぺらい描写でできた人たちが東京駅周辺を…

シャングリラ/池上永一

シャングリ・ラ 上 (角川文庫)作者: 池上永一出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2008/10/25メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 65回この商品を含むブログ (125件) を見るシャングリ・ラ 下 (角川文庫)作者: 池上永一出版社/メーカー: 角川…

四畳半神話体系/森見登美彦

四畳半神話大系 (角川文庫)作者: 森見登美彦出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2008/03/25メディア: 文庫購入: 71人 クリック: 983回この商品を含むブログ (562件) を見るこの人は適当さと一貫性のバランスが絶妙だと思う。 読んでる側が飽きた頃を見計らっ…

時速250kmのシャトルが見える

時速250kmのシャトルが見える (光文社新書)作者: 佐々木正人出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/07/17メディア: 新書購入: 2人 クリック: 5回この商品を含むブログ (13件) を見るアマゾンのおすすめに引っかかって注文。 でもすごく面白い。 言ってみれば…

サクリファイス/近藤史恵

自転車のロードレースをテーマにした話題の小説。 ロードレースのチームプレイの異質さをものすごくうまく題材にしている。 チームのエースを勝たせるために風除けになったり他のチームのエースをけん制したりするアシストと呼ばれる人が話の主人公。 アシス…

新建築住宅特集 2008年7月号

そういえば千葉事務所時代に担当していた住宅「鎌倉の家」が掲載されています。 僕は「回」という名前を提案していたのだけど普通になっていた。 回という文字で概念的にも平面的にも説明できる建物。 まあ名前はどうでもいいですが、なかなか写真栄えしない…

オーデュボンの祈り/伊坂幸太郎

オーデュボンの祈り (新潮文庫)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/11/28メディア: 文庫購入: 21人 クリック: 154回この商品を含むブログ (832件) を見る 旅中に読んだ本シリーズ6。 バラナシの貸本屋で3冊と交換した一冊。 シュルレアリ…

庭の桜、隣の犬/角田光代

庭の桜、隣の犬 (講談社文庫)作者: 角田光代出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/09/14メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (23件) を見る 旅中に読んだ本シリーズ5。 最近の角田光代は悪意に満ちていると思う。 小綺麗な社会の歪み…

ラッシュ・ライフ/伊坂幸太郎

ラッシュライフ (新潮文庫)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/04/24メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 133回この商品を含むブログ (805件) を見る旅中に読んだ本シリーズ4。 バラナシの貸本屋で借りる。 インドのバラナシでガンジスを…

イニシュエーション・ラブ/乾くるみ

イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)作者: 乾くるみ出版社/メーカー: 原書房発売日: 2004/03メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 762回この商品を含むブログ (206件) を見る旅中に読んだ本シリーズ3。 話題のミステリという触書と、出だしのラブス…

少女には向かない職業/桜庭一樹

少女には向かない職業 (創元推理文庫)作者: 桜庭一樹出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2007/12/23メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 82回この商品を含むブログ (225件) を見る旅中に読んだ本シリーズ2。 ライトノベル×古典文学。 出だしの衝撃以上のモノ…

太陽の塔/森見登美彦

太陽の塔 (新潮文庫)作者: 森見登美彦出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/06/01メディア: 文庫購入: 74人 クリック: 444回この商品を含むブログ (731件) を見る旅中に読んだ本シリーズ1。 考えてみれば関西を舞台にした青春小説ってなかった。 太宰以降う…

チーム・バチスタの栄光/海堂 尊

話題のミステリ。 この本がすごく面白いのは 大学病院という組織の中のどろどろした人間模様が丁寧に描かれていることと そうした出世争いから1歩ひいた人間が主人公であることのキャッチーさ。 社会の前提にある「本音と建前」に隠れた奥行きを 鮮やかに描…

日本人の精神と資本主義の倫理/茂木健一郎+波頭亮

日本人の精神と資本主義の倫理 (幻冬舎新書)作者: 波頭亮,茂木健一郎出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2007/09メディア: 新書購入: 1人 クリック: 19回この商品を含むブログ (31件) を見る高い身分や地位にある者は、それに応じた使命と義務を負うという欧米…

マンガの時代 手塚治虫からエヴァンゲリオンまで(展覧会図録)

東京都現代美術館で開催されていた展覧会図録を図書館で発見して借りる。 マンガをハイカルチャーとして分析していて、 マンガにおけるヒーロー像やSFの扱うテーマが時代と共にどう変わっていったか 表現方法がどう変わっていったかが カテゴライズされて並…

フューチャリスト宣言/梅田望夫+茂木健一郎

自転車通勤が増えたせいで読めなくなっていたのを休みに乗じて一気に読む、今年最後の1冊。 これからのウェブ世界を肯定的にみる対談集。 茂木さん曰く「言語以来の地殻変動」というインターネットの発達によって、 従来の教育体制とか会社組織とかがナンセ…

サウスバウンド/奥田英朗

そういえば書くのを忘れていたけど、 オーストラリアに行く前に買って、南の島の浜辺で読み終えた一冊。 まあ正確には2冊だけど。。 これを読むと政治が何のためにあるのかというのがよく分かる。 あらゆる体制にたてつく元過激派の父の一存で 東京から沖縄…

生物と無生物のあいだ/福岡伸一

生物学者で青学教授である福岡さんが生物とは何かを主題とし、 自身の研究やDNA発見に纏わるストーリーなどを文学的に綴る。これすごく面白いです。 動的平衡(ダイナミック・イクイリブリアム)という概念が出てくる。 たとえば1年ぶりに会った友人にお変わり…