アルプスの少女俺

朝起きるとスコールの最中で夕べははっきり見えていたアイガー北壁は雲の中に隠れてしまっている。仕方がないのでゆっくりとユースの朝食をとり、雨が上がるのを待った。飯を済ませると程よく雨はやんでいて、僕はゆっくりと町を下りロープウェー乗り場へ向…

ヴィンタートゥーア〜ズューリッヒ〜ルツェルン〜グリンデルヴァルド

途中めの覚めるような豪雨の音が、今日はとまって良かったと思わせる気持ちのいい朝をユースで向かえ、僕は2日ぶりにまともな朝食を取る。駅へ向かい一路ヴィンタートゥーアへ。 この町は美術館の町として成り立っているらしくインフォメでもらった地図も美…

バーゼル

朝バーゼルの公園で目が覚める。途中雷雨があったりガラの悪い連中が遅くまでうるさかったりしたけど、意外と眠れるものだと僕は思った。僕は自分の睡眠力にはつくづく感謝する必要があるなと思った。 それでもまだ6時で僕は駅のベンチで持参のトーストにヌ…

フライブルク〜ウ゛ァイルアムライン

予定よりも30分遅れて起きたので顔を洗うのも忘れて家を出て、まずはドイツの南西に位置するフライブルクという町へ向かう。久々のバックパックが折れっぱなしのあばらに少ししみるが、僕はそいつを抱えたままゴシックの教会塔をのぼる。見下ろすと教会の前…

マタネ

フェリーは7時前にアテネに帰ってきて、僕らはまだ眠っている街ですることが無くて途方に暮れていた。8時近くに何とか安い朝飯にありついて再びアクロポリスへ足を伸ばす。6枚綴りのチケットが1枚余っていたのだがアクロポリスには入れず、仕方なく頂に遺跡…

ミコノス

少し早めにユースを後にして港へ向かう。途中聖火ランナーを見かけて、まだオリンピックの開催は諦めてないのだと実感する。僕らは港に着くなりうんざりした表情で何で今日のチケットを買ったのに昨日の日付になっているのだと静かに、そして理不尽にキレる…

3トリーニ

今日発のフェリーのチケットのことをしばし忘れて朝からイラの街をいろは坂状にくねくねと下って港に出、エメラルドグリーンと紺碧に塗り分けられた岩場を潜る。何とかして昼飯を確保したかったがウニを1匹捕まえて本当に少ない身を食べただけだった。僕の指…

サントリー2

朝8時すでに昨日の日焼けあとに痛くて耐え難い陽射しをよけながら朝食を食い、再びスクーター2ケツでフィラへ出てボートツアーに参加する。三日月状の島のどこからでも見える海の真ん中にこの島をつくった火山があってそれに上る。山は何故か本当のガケより…

サントリーニ

朝8時前、まだ太陽が頂に白い街を抱いた高いガケに隠れて見えない頃僕らは島に到着した。バスでいろは坂みたいな坂を上って台地の上を走り、島の中心フィラという街に着く。軽い朝食をとって眠りから覚めたばかりの白い街の細い路地を歩いていく。ガケの斜面…

脱アテネ

ドイツ慣れの僕にしてみたら信じられないようなものすごい暑さが朝から続いて、体中の水分と行動意欲だけをアテネのために消費していく。それでも夕方の船出までにオリンピック公園だけは見ておこうと冷房の効かない蒸し風呂のような地下鉄にうなだれたまま…

アテネの2

どこでも工事していると思ったら泊まったユースでも工事をしていてしかも夜中にガリガリ始める頭の悪さにほとほとあきれ果てたが、めげることなく眠って朝からビルとビルの間に見えているアクロポリスの丘に向けて1直線に進む。と思ったらここもまた工事中。…

アテネ入り

前日来学期からシュトゥットガルト工科大に留学する坂本研の後輩で今はミュンヘンに語学留学中のMKらと夜中の3時近くまで飲んでふらふらのまま自転車を漕いで家に帰り、翌朝7時起きで空港から2時間半の空の旅を経てたどりついたアテネはドイツでは考えられな…

乗り物

朝、通勤ラッシュに便乗し川沿いをトラムで走って市場へと向かう。僕は対岸を同じように停車を繰り返しながら併走しているトラムを眺めている間に危うく乗り越しそうになった。市場を散策しながら朝から名物パプリカ料理を割としっかり食べる。天気がいいの…

メスブダ

夜行明け電車の中で親切なハンガリー人のおじさんと一緒になった。僕が何も街の情報がないのだと言ったらインフォメまで案内してくれたり、いろいろと面倒を見てくれた。一緒に観光しそうな勢いになったので適当なところで礼を言って僕はまた独り旅を選ぶ。…

プラプラ

朝、まだ人の少ないうちにとカレル橋を太陽を背にして渡る。僕は急勾配の坂を上り、そこで少し贅沢な朝食を取ることにした。上りきった高台には城があって、中にゴシックの教会やフランツ・カフカの住んでいたという家が残っていた。朝が早かったのでまだ人…

チェコの海岸物語

朝6時に起きて電車に飛び乗り一路プラハへ向かう。前日の疲れと睡眠不足のせいで道中ひたすら眠るのみ、計6時間。 旅はまず駅についてインフォメーションを探すところから始まる。そこで地図を手にし、ユースの場所を確認し、売店の絵葉書や本で見所を探る。…

雨にも負けず

生憎の天気の中自作の建築ガイドを片手に朝からシュトゥットガルト郊外の都市を巡る。中にはこんなとこ誰も歩いてこないだろみたいなところも。真新しい現代建築などひとつの街にはひとつあるかないかの小さな街々だが木組みのせり出しつつのけぞった家がか…

シュトゥットガルト

印刷屋でまたトラブって、2件の印刷屋を往復しながら何とか課題を無事提出。天気もいいので予定通りその足でそのまま急行列車でシュトゥットガルトへ向かう。広大な景色を見ながらのビールがうまい。まあつまみなどなくてもこのビールはうまいのだけど。シュ…

アウトドア派

雨の降りそうな日にまったくの阿呆みたいに僕は旅に出かけた。 電車で30分と近いがためにいつも素通りしてしまう隣町アウクスブルク。 いわゆつドイツの古い街だ。 ついに雨はひどく降り出した。 ドイツの古い街並みはみな急な切り妻屋根を持っていて、屋根…

鬱々と

朝起きて1歩めのところに地雷が用意されていて爆発 天気もあまりよくなくて再びベッドに戻る羽目に 結局昼近くに起きてそこから電車で1時間半、隣国のオーストリアザルツブルグへ向かう 元々岩塩抗でにぎわった街で今はサウンドオブミュージックのぶたいとな…

終演

ユトレヒト大学内を巡る やはりエデュカトリアムは楽しくて、そこには空間的な良さではないけど動線が入り乱れている状態って偶然性を装った発見がある 建築の質がドイツと全然違うのがまた面白い ZEPP TOKYOとかみたいな仮設っぽい仕上がりになっていて肩の…

生モデル

ベルリンで見逃したOMA展+ムーシャ展をクンストハルで見る 本を既に持っていたので初めはムーシャ展の方が興味があったのだがムーシャってまとめて見ると絵描きというより圧倒的に職人ぽくて少し萎えた しかしOMA、やっぱり実際に見ると見応えがあって、建築…

聖地巡礼

朝からアムス チャリを借りて18時の返却時間までひたすらペダルをこぎまくる 真っ先にMVRDVの集合住宅へ キャンチの下に入るとこんな感じ↑ すげー マジであり得ない出っぷり だけどオランダでしか通用しないロジックでできている感じは否めなくて、僕はレト…

久々に日本語

KRV,MYZKと共にライデンの近くのチューリップ祭りに向かう ちょっと時期が遅くて片っ端から花が切り取られている真っ最中 辺り一帯もチューリップ畑だったのだが、生憎一本も残っていなかった それでもあれだけバリエーションがあってちゃんとコントロールさ…

ベルベル

朝、ブリュッセルのアールヌーボー建築が集まった地域を走り回った後電車に飛び乗ってブルージュへ向かう 総レンガと運河と教会塔で構成された街並み 街全体の構成とか大きさはドイツっぽくて運河の構成はアムス、もしくはベネチア、でも道が壁と殆ど同素材…

蹴るんじゃねえよ

朝練のようにケルンの大聖堂に上る 下りてきてヨーロッパで何本目の教会塔だっけねと膝に聞いてみたけど笑っているだけだった 午前のうちにアーヘンへ移動、アルマンザットラーバップナー(何とかならんのかこの長さ)の建築を探すのに絵を描いて説明しなが…

飛べない電車

ボン経由でパリへ向かう親友を空港へ見送ったのち、パリ行きの列車でボンへ向かう 歯車が何か少しだけずれていてちょっとうまくやればずっとうまく回転したはずなのが落ち着かない 結局18時すぎにボンに着く 元首都とは思えない小さな街でど真ん中に大学があ…

リスボン最終日

飛行機が夕方だったので荷物をまとめてエキスポの会場まで行ったらいきなり駅からカラトラヴァ 彼は繰り返される風景の美しさを理解している建築家の1人と思う、マジに格好いい で、なんかこの旅シザ巡礼みたいになってしまったけどポルトガル館もやっぱり…

ユーラシアの西の果てに立つ

よく目を凝らすとアメリカ大陸がうっすらと見える わけないだろ この国の最盛期にはまだ発見もされてない大陸だったのだ 実はまだ発見されてないんだよ、みんなあると思いこんでるだけなんだよ だったらいいのにね

格好いいとシザっぽい

散々歩き回った挙げ句目当ての建築を見つけられず諦めて美術館にでも入ろうと移動した先で、ニュータウンみたいな密度で新しい建築が集まっているところを発見しちょっと覗いていこうと造成地の丘を登ったところから大パノラマで水道橋が見えて、丘のすぐ下…